渋治の書庫

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メンテ中

五行歌 

 
 -写 真-


写真に写らない理由
魂を抜かれるから
写真に写る理由
葬式用
あなたらしくて涙出る
  


 -風 邪-


 発熱、寒気、頭痛
 鼻水、鼻詰、喉痛
 咳、肩凝り、耳鳴り
 倦怠感、食欲不振
 あと少しで良くなる
  


 -八 朔-


 はっさく
 はっさく
 はっさくを
 三つ食べたら
 知覚過敏



   -梅日和-

 
 船頭さんは
 流します
 あたしとあの人の
 儚かないひとときを
 梅香に乗せて
   



   -背中-


その広い背中
抱きしめずに
いられない
少しだけ
もう少しだけ
  


  -木漏れ日-



 縁側に
 布団と三毛と
 おまいさんがいる
 チラチラ木漏れ日
 心地良さげだね










五行歌は文字数に囚われることのない自由な言葉で綴る五行の歌です。