渋治の書庫

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メンテ中

橙のなる頃には


橙のなる頃には

さとこは男勝りだから仕方ないですね。

そういって私の体をひとくくりにしてしまう人のことは小指の隙間に落とし込むようにしてきました。

ただ、あのキラキラしたものがあなたの好むものなら、あのキラキラしたものの反対側にいってやれという気持ちが沸くのは自然なことで、それはとやかく言われたくはないと思いました。

もう少し、あっち側の愛しい者たちになりたかったのですが、どうにも難しかったのです。

だから、どうか、もうこれ以上、あっちの者たちの側から物をいわないで下さい。

それでいて、たまには声などかけて下されば、少しだけみんなと馴染みますから。

橙のなる頃には、もう少し大人になっていますから。